ガラスマ可愛や・・・(戯れ言)

Appdroid & Andople
Appdroid & Andople / Tsahi Levent-Levi

いま、新宿から京王線に乗って、衝撃の光景に出くわした。
自分の向かいの7人掛けのロングシートの全員が、iPhoneを弄っているのである。
たしかに、人それぞれのケースを付けていて、誰一人として裸のiPhoneを使っていなかったのは面白かったが、とにかく全員がiPhoneだったのである。

その中の一人である女子高生風は久々に出会った友達だか先輩と話し込もうとしていたが、その友達だか先輩は数十秒だけ会話を交わした後、その隣にいた彼氏風といちゃいちゃし始めたので、その女子高生風は手持ち無沙汰風になったのであるが、その手持ち無沙汰を救ったのもiPhoneであった。
この女子高生風は見ようによっては女子高生に見えず、もしかしたら成人女性が女子高生の制服を着ているだけではないかとも感じた。一方で、僕の目の前にいたのは正真正銘の女子高生で、こちらもやっぱりiPhoneである。
とにかく、「風」だろうが「正真正銘」だろうが、その先輩だろうが友達だろうが彼氏だろうが、iPhoneであることには違いない。

そんなのは衝撃ではなくて、ごく当たり前の風景と言われるかもしれない。
たしかに、そうなのだ。そんなのは、良くある光景で取り立てていうことではないのかもしれない。

ましてや、わざわざブログに書くことなのか。
でも、いいのだ。どうせ、digitalmorningは「それ以外」のブログである。
何を書いたって、良かろう。

京王線で衝撃の光景に出くわした2時間ほど前、僕は新宿のある家電量販店にいた。
その上りエスカレーターの降り際に、1分に5回の勢いで「iPhone6のネット予約をご案内していま〜す」と声を張り上げているお姉さんがいた。
家電量販店というリアルな売り場の店頭で、よりによって「ネット予約」の案内をしているのである。なんじゃそら。

でも、それは家電量販店B(ということにしておこう)だけへのAppleからの仕打ちではなく、別の家電量販店Yの店頭でも、Bのお姉さんほどの勢いではなかったが、やっぱりネット予約のご案内をしているようであった。

この勢いで販促しているのなら、おそらく数週間後には、京王線はiPhone6かiPhone6 Plusのユーザーが並んでいることであろう。もちろん、京王線だけでなく、小田急線でも東急線でも京急線でも。当然のように、JRでも西武線でも東武線でも。果ては都電だって日暮里舎人ライナーだってそうなのだろう。

そんな中、私は2年ほど前に発売されたdocomoのAndroidスマートフォン、俗に言うガラスマを発注しているのである。しかも、iPhone6とiPhone6 Plusの予約が始まる数時間前に発注した。いま、北海道から東京に向かっている道中であろう。

いま、僕は海外版のSIMフリースマホであるXperia Vを使っている。Xperia Vの画面は4.3インチである。片手で持ってとても使いやすい。しかも、バッテリーが手軽に交換できる。防水・防滴仕様である。2年前の端末ではあるが、とても使いやすい。僕がこれを買ったのは、つい数ヶ月前のことである。

それが、たしかにXperia Vは使いやすいのであるが、これにおサイフケータイが載っていたとしたら、どんなに素晴らしいだろう。たしかに、おサイフケータイは日本特有のもので、それを搭載したスマートフォンとなると、みんなが散々馬鹿にしたガラケーの流れをくむガラスマということになる。でも、僕が生きてきた35年の中で、海外にいたのは全部足し合わせてもほんの数週間のことである。それ以外の34年11か月くらいは日本にいるのだ。ガラスマの何が悪い!

ガラスマどころか、ガラケーへの愛を語った田中れいなもいるし、せっかくガラケーからiPhoneにしたのに、ガラケーに戻してしまった矢島舞美だっている!

で、Xperia Vの日本モデルであるXperia AXというのが2年ほど前にdocomoから出ていることが分かった。それが、かなりお安めな値段で売りに出されていることも分かった。だから、発注したのである。auからも出ているようではあるが、いま僕が使っているSIMはIIJmioのもので、docomoのMVNOだから、docomoの端末を買うのが吉である。

そんなことを言うと、さてはアンチAppleだな?と思われてしまうかもしない。でも、それは違う。いま僕がこの文章を書いているのだってMacBook Airだし、iPhoneも3GS、4S、5、5Sと使っていたことがある。iPadも2、Retina、mini、mini Retinaと使った。十分にAppleへのお布施はしているのである。
ただ、率先してAppleを使った経験は乏しいかもしれない。Macだって使い始めたのはエンジニアとしては遅い方だし、iPhoneも発売当日に買ったことはなく、発売から随分経ってからばかりだ。強いて言えば、iPad mini Retinaだけ発売当日に新宿ヨドバシの行列の先頭にいたことがある。

だから、数ヶ月後にはiPhone6を持っている僕がいる可能性を否定はしないのだが、僕としてはとりあえず京王線の7人目の男になった時にiPhoneではなくAndroidを持っていたいのである。(戯れ言終わり)

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。