最近はネットにつながっていないと使えないツールが多くて困る

いま、北九州・新門司から大阪・泉大津までの船便、阪九フェリーの船上にいます。

デラックスシングル(スタンダードシングルというのもあるが、これはドライバールーム的な位置づけなので、一般客向けではデラックスシングルがスタンダードと思われる)という1人用の個室で、AC電源が備え付けられているので、PCを使ったり、スマホの充電をしたりということは何の問題もありません。ただ、船内Free Wi-Fiが届かないのですね。Wi-Fiはロビーでということになっています。

この個室は船内中央部にあって窓がありません。なので、LTE搭載を誇る我がSurface Proもダメ。もう少しレベルが上の個室は窓があって、海を見られるので、もしかしたら電波が入るかも・・・ですが。(この間、夫婦で乗ったときはどうだったかな。奥さんがいたので、あまりPCを開く隙が無かった。)

で、いまこの文章はJoplinというノートツールで書いています。
Joplinはクラウド同期機能はあるものの、ネットにつながっていなくても何ら問題なく使えます。データはすべてローカルにキャッシュされていて、ただ次にネットにつながったときに同期されるというのみです。Markdownも使えるし、サクサク動くので快適。もちろん、ネットにつながっていない状態での検索も可能。

しかし、最近はネットが必須のツールが多いのは困ります。ざっと気が付いただけでもTodoistがダメ、Outlookは現行版は大丈夫だけど、普段使いしているOutlook Preview版はダメ。ということは、今後のOutlookはネット必須になるということか・・・。Microsoft版NotionといわれるLoopもダメ。本家Notionもダメ(ちょうど開いていたページのみ使える)。Notionがネットにつながっているときしか(まともに)使えないツールでもOKなのだという道を切り拓いてしまったような気がしてなりません。だから、LoopもNotionと同じでいいか・・・となってしまうのか。

そもそも、まともなSparkなきWindows PC(いちおうWindows版Sparkもあるのだが、macOS版とはどうも使い勝手が違う)でのメール環境は、ブラウザ版GmailをMicrosoft Edgeでアプリ化して使っていますし、Biscuitというアプリを使って様々なクラウドサービスを使っています。これらすべては、ブラウザ版をただChromeやEdgeといったいわゆるWebブラウザとは違う形で使っているだけなので、ネットにつながっていなければすべてNG。

いや、いまどきどこでもWi-Fi環境を準備しておけよ!ということなのかもしれませんが、フェリーのみならず飛行機の中だってあるわけです。(北九州~羽田をつなぐStarflyerの新型機がついに機内Wi-Fiに対応したのは朗報ではある。)
JALやANAの機内Wi-Fiは何度か使ったことがありますが、回線速度はかなり遅め。まぁ、こういったアプリを使うくらいなら良いのですが。
そうそう、電車に乗っていてもトンネルばっかりの山陽新幹線とか、これから行く福井も大阪から福井側に近づくほどトンネルが多く、LTEが圏外になりがちです。

だから、クラウドストレージも最近デフォルトになっているオンデマンドでファイルを持ってくるタイプではなく、すべてPC上にファイルを置くようにしています。その分、大容量のSSDが必要になるわけですが。Surface Pro 8以降はSSDの換装が簡単になったので助かります。いま、我がSurface Pro 8は2TBのSSDを入れています。(ちなみに、M1 MaxのMacBook Proも2TBモデルにしています。)

と、いうわけで、やっぱりネットにつながっていないと使えないというツールの開発者の皆さんは、考え直してもらえないものでしょうか。特にMicrosoftはmacOS版のSparkくらい使い心地の良いメール機能をOutlookで実現してほしいものです。もちろん、ネットにつながっていなくてもPC上にあるメールは見られることが前提で。
世界総Wi-Fi化とどちらが早いか・・・。

それはさておき、阪九フェリーのレストランは美味しい。泉大津便は朝6時と早くに着く分、新門司の出港が17時過ぎと早い。そのため、綺麗な海を見ながら食事ができるのは醍醐味。(神戸便だと外は真っ暗なので海を見ながらディナー・・・というわけにはいかない)

(正確には、船内にいるときに書いたこの文章を、大阪・梅田に着いてから、カフェに入って投稿した。一度LTEを見失うと、再起動しないと認識しないことが多いように思う・・・のは困りもの。)

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。