小倉で柳亭市馬独演会

今日は、小倉井筒屋新館にあるパステルホールで開催された北九州市民寄席「柳亭市馬独演会」に行ってきました。

落語は東京にいるときに寄席に何度か行っていて、新宿末廣亭に上野の鈴本、池袋演芸場、浅草演芸ホールと4つの定席はすべて行きましたし、横浜のにぎわい座(これも寄席ですね)や関内ホール、紀伊國屋ホールでの落語会にも行ったことがあります。

北九州に帰ってきてからは、黒崎ひびしんホールで行われた地元の噺家である橘家文太の二つ目披露興行に行きました。自宅から歩いて行けるところにあるホールで、文太の師匠である橘家文蔵さんに、その盟友である入船亭扇辰さん、そして先日お亡くなりになった紙切りの林家正楽さん(今日の会でも市馬さんが追悼していました)も見ることができて、何よりでした。

小倉井筒屋パステルホール

さて、今日の会場である小倉井筒屋パステルホールには、初めて足を踏み入れました。思った以上にちゃんとした会場(失礼・・・)で、300席ちょっとだと思いますが落語には本当にちょうど良い広さ。市民会館のようなところではなく、商業施設の中にあるという意味では小倉の紀伊國屋ホールと言えないこともないのではないか。
もちろん紀伊國屋ホールのような歴史、格式はないのですが、それでも百貨店である小倉井筒屋の中にあるというのは昭和レトロな感じもあり(といってもパステルホールのある新館は平成10年オープン)、新館から本館への渡り廊下からは小倉城も見える、なかなかの趣です。

北九州市民寄席は年5~6回の開催で、今回の柳亭市馬独演会は第240回とのこと。半分以上はパステルホールで行われているようで、北九州での落語のメッカと言えるでしょう。

演目

開口一番は柳亭市助さんの「狸札」。落ち着いた語り口で二つ目かな?と思ったら、2021年4月に入門した前座さんとのこと。
抽選会の司会もされていましたが、少しふてぶてしいくらいの落ち着きは今後が楽しみになります。

そして、市馬さんは「竹の水仙」と「二番煎じ」の二席。

落語界きっての美声の持ち主ということで、おそらく歌が入るだろうと思っていたところ、竹の水仙の枕でしっかり相撲甚句を披露されました。
初場所が終わって琴ノ若の大関昇進が決まったばかりということもあり、「琴ノ若~」と呼び出しと行司の様子もたっぷり聴かせてくれました。

二番煎じは火の用心の話。冒頭には、1月3日にあった鳥町食堂街であった火災に触れ、その復興への思いを込めたネタ選びをしてくれたのではないかと思います。
市馬さんは大分県の出身ということで、小倉も何か所縁のある場所ではないかと思います。その中でのこのような選択は、ありがたいことですね。

二席たっぷりで、大満足でした。

4月は喬太郎独演会

次の北九州市民寄席は同じパステルホールで、4月に柳家喬太郎独演会とのこと。
落語協会会長の市馬さんの次は、いま人気ナンバーワンといっても良い喬太郎さんということで、顔ぶれは豪華、豪華。

喬太郎さんは東京にいるときも生では見たことがないので、ここぞとチケットを確保しました。
4月も楽しみです。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。