あくまでケータイなのか、ケータイを超えるのか

ITmediaモバイル:auはトレンドか、ブランドか?

私は今、auのA5502Kを使っている。その前はやはりauのA5401CA。
auとの契約期間はやっと7ヶ月だが、今までとっかえひっかえケータイをキャリアごと替えていた私としては、7ヶ月も持つのは驚異的だったりする・・・。反省。

そんなauとの7ヶ月に、私はおおむね満足している。機種自体の良さや、優れたサービス(特にインターネット技術と高い互換性を持つEZwebとメール)のせいもあるが、auがトレンドであるというイメージが、満足感に大きく寄与していると思う。事実、あまり他のキャリアに魅力を感じないのだ。

しかし、ここにきてDoCoMoの逆襲が始まっている。これまで栄華を極めてきたムーバのような900iという名前を背負った新FOMAの誕生であり、auしか出来ないと思っていたパケット定額制の実施である。
まず、900iという端末は使ったことはないものの、スペックを見る限り非常に魅力的だ。DoCoMoの(というかムーバの)非常に残念な点であったiモードメールが、それなりにインターネットメールっぽくなってきたのも良い。

そしてパケット定額制をどう考えるかである。
DoCoMoがパケット定額制を発表したとき、あちこちのサイトでauのパケット定額制CDMA1X WINとの比較が行われた。
ここで、DoCoMoとauのパケット定額制に対する考え方の違いが浮き彫りになる。(ITmediaモバイル:パケット料金改訂に垣間見えるドコモの「本音」と「本性」を参照)
DoCoMoの考え方は、「スピードや快適さにはこだわらない。今と同じくらいのサービスが定額制ならば良いのだ」ということだと思う。一方、auは「スピードも快適さも3Gならではの恩恵を与えるべき。定額制もその恩恵の一環」といったところではないか。
この点をとらえて、「DoCoMoは中途半端でダメ、auはちゃんと考えてる」というのは簡単だが、それで終わってしまうのは良くない。

DoCoMoが最近言っているのは「生活インフラとしてのケータイ」ということ。だから端末そのものを通信とは無関係に高性能化していく方向。通信は今と同じくらいのレベルでも問題ないし、それが定額なら精神的な負担を感じずに多く使える。
ケータイを、今のケータイくらいの使い方でしか捉えない人にとってはそれで十分だし、それがSuicaの代わりになって電車に乗れるのなら便利だと感じるし・・・。でも、いくらSuicaになってもケータイの本望である通信とは関係ない・・・なんてことはどうでもいいのである。きっと大多数の人は、生活が便利になれば通信にこだわる必要などないのだ。その大多数の人はDoCoMoを使っているわけで、さすがにトップシェアのDoCoMoは強い。

さて、思わずここまでDoCoMo賛歌となってしまったが、auユーザーの私としては、これからもauがトレンドであって欲しいと思うわけで。

auは3G普及後のフェイズにおいて、初めて自らが世界観を提案することになる。CDMA 1X WINによるモバイルブロードバンド環境を前提にした携帯電話の「メディアインフラ化」の世界だ。

この記事の、ここにつながるのである。
DoCoMoは「あくまでケータイ」なのだ。
auがCDMA1X WINを使って、「ケータイを超える何か」を提案し、ケータイというものにパラダイムシフトを起こせれば、auはしばらく安泰になる。これからがまさに正念場である。

ちなみに、私が今、使っているA5502Kは普通のCDMA1X端末。WINじゃない。
WINは次の機種変(9月くらい?)の時に、第2世代WINが出ているはずなので、そこで移行したいなと思ったりしている・・・。多分。

この記事を書いた人

井上 研一

経済産業省推進資格ITコーディネータ/ITエンジニア/ブロガー。
井上研一事務所代表、株式会社ビビンコ代表取締役、一般社団法人ITC-Pro東京理事。
北九州市出身、横浜市在住。 AIやIoTに強いITコーディネータとして活動中。著書に「初めてのWatson」、「ワトソンで体感する人工知能」など。セミナーや研修講師での登壇も多数。

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