仕事のメールを速く処理する3箇条

私は比較的、仕事が速いと言われている方だと思うのですが、その理由の一つにメールを処理するのが速いというのがあると思います。

私がこれから紹介するメールを速く処理するコツは、自分では極当たり前というか、誰でもやっていることだと思っているのですが、どうやら周りを見回してみると、そうでもないようなのです。

ちなみに、私が今いるオフィスは、Thunderbirdが標準のメールソフトになっています。メーリングリストがやたらあるので、1日に100通~200通のメールが届きます。メールサーバはIMAPで3GBの領域が割り当てられています。

その1 フォルダへの自動振り分けは使わない

どうやら、私の周りにいる人の多くは、自動振り分けを使っているようです。それも、かなり事細かに振り分けています。
その結果、必要なメールがどのフォルダに振り分けられたか分からなくなったり、あまり読まないフォルダに振り分けられたメールが気づかれなかったり…ということが、頻発しています。

私はというと、メールの振り分けはほとんど使っていません。設定された振り分けルールは1つだけ。明らかに優先順位の低いメールを受信箱から追っ払うために使っているのです。
とにかく、ほとんどすべてのメールを受信箱に入れておけば、送信者順にせよ、送信時間順にせよ、タイトル順にせよ、一元的に並べ替えることが出来ます。メールの検索も非常に簡単になります。

その2 すべてのメールに目を通す

私は基本的にすべてのメールに目を通します。ただ、1通のメールに目を通す時間は数秒です。誰が送信したか、タイトルは何か、あとは本文にさらっと目を通せば、それが自分にとって必要なメールか否かというのは数秒で判断できるものです。

とにかく、必要なメールに気づかない、という状態は避ける必要がありますから、すべてのメールに目を通す必要があります。
送信者がタイトルに気を遣うことに期待してはいけません。全く関係なさそうなタイトルのメールに、自分宛のメッセージが書き込まれていることがあるものです。(タイトルで自動振り分けしてはいけない理由がここにあります。)
いくらメールが多くても、「そのメールは見ていない」というのは、非常に格好悪いと思うのです。

その3 タグを有効に使う

私が使っているThunderbirdでは、「重要」、「仕事」といったタグをメールに設定することが出来ます。
出勤してメールを見てみると未読が50通くらいたまっているのは日常茶飯事ですが、すべてのメールについて、それぞれ数秒で目を通して、自分に関係しそうなメールがあったらタグを付けます。タグを付けた場合でも、その時点では深く読み込みません。とにかく、すべてのメールに目を通していきます。そして、未読が0通になったところで、メールをタグで絞り込み、深く読んでいきます。

その時点で自分が何かをしないといけないメールには「仕事」のタグを付けます。この「仕事」タグの付いたメールが、ある意味で自分のToDoリストになります。これを片付けることに専念します。
すぐに自分が何かをする必要がなくても、いずれ必要になりそうなメールには「重要」タグを付けます。しばらく経ってから何か聞かれたとき、何か調べたいとき、真っ先に見るメールが「重要」タグの付いたメールになります。
最初は「仕事」タグを付けていて、その仕事が終わった場合、後で何か聞かれそうだと思ったら「重要」タグに付け替えます。一過性の仕事の場合は「仕事」タグを外すのみです。

私のやっていることは、この3箇条だけです。
フォルダ分けせずに検索やタグ付けでまかなうというのは、まさにGmailのアイディアなんですよね。
私が普段からGmailを使っているために、Thunderbirdでもつい同じような使い方をした結果、この3箇条が自分の中で勝手に出来上がっていきました。

単純なことだと思いますが、これだけの工夫でメールを見逃すということはほとんど避けられています。
必要なメールが見つからないことがよくある、気づかないことがよくあるといった方は試してみてください。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。