Let’snote CF-J9のハードディスクを換装しました

昨日購入したLet’snote CF-J9。SSDではなくHDD搭載のスタンダードモデルを購入したのだが、気になったのはその容量。160GBしかない。1年半前に買ったR8と全く変わってない。R8でも四苦八苦していたので気になっていた。そして、昨日のエントリーでは、Let’snoteのHDDは簡単に換装できないのだから・・・と書いた。

HDDの換装が大変というのはLet’snoteの常識だと思うのだが、J9に関してはそれは全く当てはまらなかった。Panasonic CF-J9のHDD を換装する | ゆめとちぼーとげんじつとを見るとわかるように、バッテリーを外すと現れる銀色のブラケットを外すと、すぐにHDDにアクセスできる。まるで、ThinkPadのような理想的な形態だ。

というわけで、早速換装することにした。4,500円くらいで買ってきた500GBのHDD。HGSTの5,400rpmのものなので、標準搭載されているものと全く同じシリーズ・仕様で容量だけが違うというもの。これ以上の安心感はあるまい。

で、早速換装した。ハード的な換装はあっさり終わった。しかし、ここから引っかかってしまった。せっかく昨日、いろいろと環境整備したので、そのまま新しいHDDにコピーする作戦をとったのだが、それが引っかかった原因だ。普段の私ならきれいにOSクリーンインストールから始めるのだが、J9にはリカバリーDVDが付属しておらず、プリインストールされているリカバリーディスク作成ユーティリティを使って、自分で作成しなければならない。それも面倒だ。で、やっぱり昨日の作業を無駄にしたくないという気持ちも働いた。

昨日の作業で、標準搭載の160GBのHDDは、以下のような構成になっていた。

パーティション1:リカバリーエリア(12GB)
パーティション2:起動ドライブ(300MB)
パーティション3:Cドライブ(システムドライブ:80GB)
パーティション4:Dドライブ(データドライブ:65GB)

これを500GBに換装することで、以下のようにしたかった。

パーティション1:リカバリーエリア(12GB)
パーティション2:起動ドライブ(300MB)
パーティション3:Cドライブ(システムドライブ:80GB→150GB)
パーティション4:Dドライブ(データドライブ:65GB→330GB)

旧HDDから新HDDへのデータコピーには、EASEUSがフリーで提供しているEASEUS Disk Copyを使用した。新HDDをJ9本体につなぎ、旧HDDはリムーバブルケースに入れてUSB接続してある。

EASEUS Disk Copyでは、ディスクコピーとパーティションコピーの選択ができる。ディスクコピーだと旧HDDの160GBの内容がそのまま新HDDにコピーされるので、パーティション4の後ろに広大な空き領域が出来る。しかし、私はCドライブの領域も拡大したいので、パーティション1から4までを順にパーティションコピーすることにした。パーティション3をコピーした後にUbuntuをDVDから起動してGPartedで領域を拡大し、さらにパーティション4のコピーの後にも領域拡大すればよいという考えだ。

果たしてそのオペレーションは成功したのだが、いざ新HDDから起動しようとすると起動しない。考えてみれば当然のことで、パーティションコピーではHDDのMBR部分まではコピーされないのだから、それでは起動しない。どうにかして、Windows7のシステム修復ディスクを作ってMBRを作れないかとやってみたのだが、悪戦苦闘が続くだけ。

そんなわけで、結局は以下の方法で目標に到達することが出来た。

  1. 旧HDDから新HDDにディスクコピー
  2. 新HDDのパーティション4を削除し、パーティション3の領域を拡大
  3. 旧HDDのパーティション4を新HDDにパーティションコピー
  4. 新HDDのパーティション4の領域を拡大

結局、Dドライブに相当するパーティション4については2回コピーを行ったわけだ。上記2.のパーティション操作にはUbuntuのGPartedを使ったがWindows7の管理ツールからやっても良いと思う。ただ、4.のパーティション操作はGPartedでしか出来なかった。パーティション4は拡張パーティションで、その中に論理ドライブとしてDドライブがあるのだが、Windows7の管理ツールでは拡張パーティションを拡大する方法が分からなかった。当然、Dドライブは拡張パーティションの領域を超えることが出来ないので、これでは駄目だ。一方、GPartedの方は拡張パーティションの領域拡大が出来たので、その後でDドライブの領域を拡大した。

そんなわけで、データコピーで苦労したのだが、無事、我がJ9のHDDは500GBとなりパーティション割りも理想的なものになった。昨日も書いたように性能は大満足であり、HDDの容量だけが不満の種だったから、それも解消できて万全の状態になった。さぁ、バリバリ使うぞ!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。