結局、レッツノートに戻ってきた

今月は、AsprireとLOOX Uでパソコンを2台も買ったりしていた。その理由はというと、今まで2年近く使ってきたレッツノートCF-R8のスペックが不満になり始めたから。いや、ただネットを見るとかテキストを書くとかOfficeを使うといった、いわゆるネットブック用途だったら何の不満もない。ただ、それが唯一のPCであったがために、様々なことをやると不満も出てくる。そして、ただテキストを書くといってもそれがEvernoteだったら、やっぱり不満なのだ。Evernoteは意外と重いから。

で、Aspireでスペックの不満を解消し、レッツノートより大きくなってしまった分は、逆にレッツノートより遙かに小さいLOOX Uでやっていくという方針だった。

しかし、なんつーか、こう、しっくりこない。いや、まぁそれは仕方ないのだよ。2年近く使ったレッツノートと比べてしまっては・・・。

しかし、しかし。

考えてみれば、今月買った2台はどちらもブロードバンドとかイーモバイルとかのお世話になっていて、購入時に支払ったお金は極めて少ない。ブロードバンドのほうは、どうせ必要なものだ。イーモバイルはWiMAXを使っていたりすると出番はかなり少なくて、WiMAXの電波が届いていないところで使うための予備機程度でしかなかったりするが。

で、その2台と、もともとのレッツノートを売り払ってしまえば、もっと自分の理想に近いものが手に入るんじゃね?ってことで、果たして私の目の前にはいま、レッツノートがある。あれ?なに、またR8に戻ってきて3年目を目指すの?っていうことではない。新しいレッツノートが目の前にある。

そのレッツノートとは、CF-J9。こよなく愛してきたRシリーズは、どうやら去年終わってしまっていて、その後継として位置づけられているのがJシリーズだ。後継だからこそだろうが、Jシリーズは9番台から始まっている。(同じく新シリーズであるCシリーズは1番台のC1からだから、パナソニックも意識しているのだと思う。)

JシリーズはジャケットタイプPCと銘打たれている。レッツノートの象徴であったボンネットボディを廃し、逆ボンネット構造を採用。天板は全く平面。で、それではレッツノートの堅牢性はどうなるの?ってことになるが、その分はPCにかぶせる革製(合皮?)のジャケットが同梱されていて、それを取り付けた状態ではこれまでのRシリーズと同様の堅牢性が担保されているらしい。

色は真っ黒。レッツノードは普通は銀色で、カスタマイズモデルでだけ黒が許されていた。それが、店頭売りの時点で黒だから、ちょっと嬉しい。そういうレッツノートの事情を知らない人にとっては、あー黒ね、ってことだろうが。

さて、このJ9で私の欲求はどの程度満たされるのだろう。サイズ、重さ、バッテリーのもちといった点ではR8シリーズより少しずつ大きく、重く、バッテリーは持たなくなっている。しかし、それはR8と比べたからであって、一般的なPCの基準でいえば、小さい、軽い、バッテリー超長持ちだ。何より、私自身がRシリーズのフォームファクターに慣れ、愛着を感じているのだから、これこそしっくりくる。

ただ、それだけなら既にR8を持っていたのだから、どうってことはない。では、R8から何が変わったのか。それは性能だ。

まずCPU。R8ではCore 2 Duoが搭載されていたが超低電圧版になっている。それが、J9ではCore i3-370M。ちなみにJ9にはCore i5が搭載されたハイパフォーマンスモデルもあるが、私が買ったのはスタンダードモデル。値段が5万円くらい違ったので、i3で手を打った。i5との違いはTurboBoostの有無だが、あとはそれほど大差ない。ショップで横並びにしてあったのでWindows 7のパフォーマンスインデックスを比較してみたのだが、CPUのスコアは0.2しか違わなかった。

メモリは最大6GBで、Aspireで買った分があったのですぐに最大まで増設した。プレインストールされているWindows 7は32bit版だが、ハードディスクリカバリを行うと64bit版も選べる。すぐに64bit版にして、6GBのメモリがフルに使えるようにした。

i3と6GBメモリ、そして64bit OS。この組み合わせで使ってみて、たしかに快適だ。引っかかりにようなものがほとんど感じられない。ただ、まだ軽いアプリしか使っていないので、真価はまだわからない。Aspireも売り払ったのだから、こいつにEclipseやらも入れることになる。まぁ、R8にも入れていたわけだが、どの程度快適に使えるか。

HDDは160GBでR8から変化なし。J9のハイパフォーマンスモデルではSSDになっているようだが、これも値段の差、仕方ない。せっかくHDDなのだから、もうちょっと大容量にして欲しかったところだが、ハイパフォーマンスモデルとの容量差が大きくなりすぎると商品展開上問題があったのかもしれない。レッツノートはHDDの換装が非常に難しいので、やっぱり惜しい。

1/24追記:J9のHDD換装は簡単でした。

そして、何より嬉しいというか、購入時の前提条件にしていたのがWiMAXだ。J9はWiMAX内蔵である。ヨドバシで購入したのだが、ヨドバシが展開しているWiMAXサービスに加入したら2,000円引きになるというので、それにした。いまのところ機器追加が出来ないようだが、結局私は1台だけしか持っていないことになったし、今年の3月から機器追加出来るようになるそうだ。

あと、細かいことだがR8と比べるとキーボードが変わっている。配列やキーピッチは同じで、私としてはそれで何の不満もないのだが、J9のキーは、キートップの中央が盛り上がっていて、周囲1mmくらいがへこんでいる。そのおかげで隣のキーとの間に隙間が出来ているのだ。パンフレットによると、これで誤入力率が10%軽減されるのだという。まだ、少ししか使っていないが、たしかにその効果はあるように思える。

ところで、今日PCを売り払った後、ThinkPad X201iを買うつもりだった。それが、あまり期待せずにヨドバシに入ったらJ9と出会ったという次第だ。R8に慣れていたからThinkPadのバッテリーの持ちと重さは気になっていたので、J9に出会えたのは良かったと思う。ただ、こういう経緯だけにJ9についてはノーマークに近かった。

いざ、J9を手に入れてリーフレットやらパナソニックのサイトを見てみたりすると、J9はかなり女性向け扱いになっているようだ。やっぱり、サイズゆえだろうか。ただ、マシンの色は真っ黒だし、せいぜいジャケットの色がスタンダードモデルだと白というくらい。だから、別に男が使っても何の問題もない。まぁ、いままでのレッツノートがあまりに武骨だったから、少しはデザインに気を遣いましたよということか。微笑ましく受け取ることにする。ま、これから何度か見ることになるだろうJ9のカタログサイトが綺麗なお姉さんで埋まっているのだから、それに越したことはないか。

最後に言い訳がてら、お金的な話。幸いにして、手持ちのPCを売り払ったお金でJ9は購入できた。追加投資ゼロだ。で、今後残っているのがイーモバイルの支払い。あくまで電話代だけど。それがトータルで7万円くらい。あと、ソフマップのプレミアムクラブってのがあった。それがトータルで3万円くらい。結局、J9の値段くらいになっちゃうのね。トントンってことか。なら、いいや。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。