【献本】こどもパソコンIchigoJam はじめてのでんし工作

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いまお世話になっている出版社のリックテレコムさんから、IchigoJam関連の書籍を2冊、献本いただきました。ありがとうございます。

なぜ、IchigoJamかというと、いま、こども向けのプログラミングスクールの開講を予定していて、基本的に使用する教材は決まっているのですが、その拡張版というか発展コースとして、IchigoJamも検討しているのです。そういうお話しをしていたら、では・・・ということで。

2冊献本いただいたのですが、まずは「こどもパソコンIchigoJam はじめてのでんし工作」から、ご紹介したいと思います。

表紙をみても分かるように、ひらがなのルビ入り、アニメ調のキャラクターも登場しているということで、こども向けです。小学校3〜4年生以上を対象にしているとのこと。
本文の文字は大きめ。全体的にキャラクターどうしの会話で進められています。

目次構成は、下記のとおり。

  • 第1章 IchigoJamってなんだろう
  • 第2章 IchigoJamを組み立てよう!
  • 第3章 IchigoJamでプログラミング
  • 第4章 IchigoJamを改造しよう(入門編)
  • 第5章 IchigoJamを改造しよう(上級編)

IchigoJamはプリント基板キットを使用

IchigoJam
IchigoJam本体と圧電サウンダ。私は完成品を買ってしまいました。

IchigoJamは完成品のほか、プリント基板に電子部品をハンダ付けする必要のある「プリント基板キット」も提供されています。
本書では、「はじめてのでんし工作」と銘打つように、プリント基板キットを採用しています。自分でハンダ付けして作ったIchigoJamを使って、その後の学習を進める形です。電子工作の部分で全ページ数の15%程度を使っていて、写真もふんだんにかなり懇切丁寧に解説されているので、電子工作の経験が少ない大人の読者にも役立つのではないでしょうか。

IchigoJamを起動するとBASICのプロンプトが表示されます。IchigoJamの開発者の方がもともとMSXの経験者だったという話を読んだことがありますが、私も初めてのパソコンはMSXだったので、BASICが立ち上がる様は懐かしさでいっぱい。
(MSX:1980年代にアスキーとマイクロソフトによって企画された8ビットパソコン。仕様が公開されていたため、松下電器やソニーなどの家電メーカーからハードウェアが比較的安価に発売された。)

IchigoJamにとってのBASICは、単なるプログラミング言語の領域を超えて、基本ソフト(OS)でもあります。(その点も、初期のMSXと同じです。)
たとえば、記述したプログラムの保存や読み込み、実行はすべてBASICのコマンドで行います。

BASICの説明は少なめ

本書では、IchigoJamを組み立てた後の第3章でBASICの説明が行われていますが、その半分近くはやはりBASICの基本ソフト的な部分の説明です。
第3章の最後は、全体19行のゲームプログラムの開発。変数の定義、入力されたキー値の受け取り、指定した座標への文字の表示、IF文での分岐、GOTO文でのループといった要素で構成されています。
最低限、ゲームができるだけのBASICの文法、プログラミングが詰め込まれている印象です。

電子工作が真骨頂

第4章、第5章は、本書の真骨頂ともいえる電子工作です。
第2章で作ったIchigoJamに電子部品を追加するので、それを「改造」というこどもが好きそうな言葉で表現しているのが良いですね。

第4章では、まずブレッドボードの説明を行い、LEDのチカチカを試してから、湿度センサーを組み込んで、「土がかわいたら知らせてくれるプログラム」を作ります。
もうすぐでこどもたちの夏休みが始まるので、自由研究にぴったりの題材ですね。あさがおの観察に湿度センサーも加わったら鬼に金棒かも。

第5章は、さらに発展して、においセンサーの作例、サーボモーターと距離センサーの作例が登場。
においセンサーの作例では、湿度センサーとにおいセンサーで、IchigoJamに接続するポートが違うことや、パルスについての説明が行われるなど、前の作例との対比を行いながら、一歩ずつ理解を深められる仕組みになっています。

第5章の最後には、IchigoJam用のサウンドグラフィックボードであるPanCakeが登場。スプライトを使ったアニメーションや音楽の演奏を行います。
IchigoJamのプリント基板キットが1,620円、PanCakeも1,620円。本書をここまで読み進めることができたら、その時点でPanCakeを購入すれば良さそうですね。

大人でもゆっくり読み進めよう

全体を通してこどもが理解しやすいための工夫がふんだんに盛り込まれています。
ただ、大人の私でもぱっと斜め読みする程度では理解し辛い内容を含んでいるのも事実。本書の説明がどうこうというより、私は電子工作の経験があまりないので、理解しにくかったということだと思います。
小学生向け教室の教科書として使うのにうってつけですが、こどもに説明する前に、大人がきちんと手を動かして電子工作を行い、理解を深めておいた方が良さそうです。

次は「みんなのIchigoJam入門」について、ご紹介します。’

この記事を書いた人

井上 研一

経済産業省推進資格ITコーディネータ/ITエンジニア/ブロガー。
井上研一事務所代表、株式会社ビビンコ代表取締役、一般社団法人ITC-Pro東京理事。
北九州市出身、横浜市在住。 AIやIoTに強いITコーディネータとして活動中。著書に「初めてのWatson」、「ワトソンで体感する人工知能」など。セミナーや研修講師での登壇も多数。

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