これからしばらくAIとIoTでやっていきたい

ここ最近、ことあるごとに人に言っているのですが、そういえばブログには書いてなかったので書いておこうと思います。
自分の仕事上のミッションというか、やっていきたいこと。

これは案外と見つかっていない人が多いのではないかと思います。少なくとも私は、アルティザンエッジという会社を作ってから3年ほど経ちますが、見つかっていたかというとそんなこともない・・・という状態でした。それでも、一人で仕事は出来るし、生きていけるのです。

ただ、やっぱりミッションが見つかっていないと仕事をしていても本当の意味での満足感が得られないというか、どこかでちょっと悩んでしまうもの。

そのミッションというものが最近、見つかってきたのです。

AIとIoT

それは、AI(人工知能)とIoTを広げること。特に日本の中小企業に広げるということ。

コンピュータというものは、そもそも何かを自動化するということを期待されて、これまで進化してきました。まぁ、パーソナルコンピューティングという観点では自動化もさることながら、人間のパフォーマンスを高めるとか、そういうところの期待がより大きかったようにも思いますが、特にビジネスの現場では自動化への期待は大きいのではないかと思います。

しかし、これまでのコンピュータでの自動化には限界がありました。私がいつも言うことですが、例えば防犯カメラはずっと撮影しています。しかし、その映像から何か異常を見つけるのは人間の役目でした。人間が介在する以上、それはボトルネックであり、コンピュータによる自動化を妨げます。

ここに人工知能が入るとどうでしょう。人間の代わりに人工知能が動画から異常を見つけられる可能性があります。まさに自動化を進めることができるのです。

さらにIoTです。AIの第一人者である松尾豊氏(東京大学准教授)は、言語にフォーカスしたサービス(例:メール、スケジュールなど)において日本は既に海外勢に勝てず、センサーなどが取得するリアルデータ系とロボットなどの身体系で勝負するしかないことを示唆しています。これは、経済産業省が感じている危機感と共有していることです。

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見つけようとしたというより見つかった

そう、見つかってきたのです。自分で見つけようというより、見つかった。

ここ最近だったり、ここしばらくだったり、いろいろなタイミングで自分がやってきたことが、自分の中でつながってきたということなのです。しかも、つながってきたことが意味のあることように感じられる。これはやるべきことだと感じられる。

私は最近、本を出すことができました。Watsonの本です。2冊目にも既に取りかかっていますが、これもまたAIをテーマにした本です。

Watsonを活用する実際のプロジェクトにも携わっています。言語系で1つ、画像系で1つ。

こども向けのプログラミング教育にも携わっています。これが面白いのは、使っている教材がパソコンの画面上だけの話ではなく、実際にモノが動くことです。モーターがあり、センサーがある。小さなコンピュータにモーターとセンサーがつながって、そこに何かプログラミングをする。これって、IoTの萌芽じゃないですか。たしかにインターネットにはつながっていないからIoTとは言えないのですが、萌芽であることは間違いなく、それを小学生(しかも低学年!)に教えたりしている。

自分の中では声を掛けられたことに手を出し続けたというだけだったりするのですが、それがAIとIoTにつながっていたのです。

たしかにAIもIoTもブームだから、手を出すことになっただけかもしれない。でも、声をかけられただけでもありがたいことであり、しかも自分の中で共通点を見つけ、それをやるべきことだと認識することができました。それは素晴らしいことだと思うのです。

これからやっていくこと

まず、Watsonのプロジェクトは成功させなければならないし、Watson以外のAIにもチャレンジしていきたい。本も2冊目をまず脱稿しなければ!その前に1冊目「初めてのWatson APIの用例と実践プログラミング」に関連するハンズオンイベントやセミナーもあります。
こども向け(だけでなく大人向けもやっていますが)のプログラミングスクールは、プログラミング+IoTの裾野を広げることが重要だと思うので、これからも進めていきたい。

さらに、まだチャレンジすら始められていないことですが、ITコーディネータとしては中小企業がちゃんと使えるAI+IoTという領域も考えていきたい。(ありがたいことに、その領域での取り組みを始められる環境も整いつつあります!)
日本の中小企業が躊躇なくAI+IoTを活用できるようになれば、日本の産業競争力も高まるし、課題先進国たる日本の課題もいくつかは解決できることでしょう!

話は大きくなる一方ですが、もちろんそれをすべて1人で出来ることはあり得ないわけで・・・。でも、少しずつは影響力を発揮できる部分もあると思うので、出来ることをしっかりやっていこうと思います。’

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。