プロフィール(仕事)その2

昨日の記事に続いて、プロフィール(仕事)のその2です。

その1では、最初の会社を退社するまでを書きました。

順風満帆で少しエネルギッシュなSE生活なのですが、自分の中では課題を抱えていました。それは、一言でいえば独立心。自分の名前が付いた仕事をしたい、個人で動ける仕事がしたいといったもので、基本的にプロジェクトで動くシステム開発とは違う何かをしたい…ということでした。

ということで、次に何をしたかというと、行政書士になるための勉強だったのです。自分の事務所を持って、独立できる仕事というのがその理由。実は中学生時代、登校拒否をしているころに行政書士や司法書士の勉強をしていたこともあって、いつか取りたいなぁと持っていた資格だったのです。

行政書士試験くらいだとぎりぎり1冊のテキストに収まるくらいのボリュームで、それで半年くらい勉強したり、伊藤塾の軽めのコースを受講したりしました。でも、それほど貯金があるわけでもなく、6年半ほど勤めた会社の退職金もそれほどではなかったので、そのうち家賃をどうやって払おうか…という事態に…。

で、Yahoo!のショットワークスで短期のバイトを探して、日雇いのイベントのバイトをしました。東京ビッグサイトでやっていたPC EXPOのMicrosoftブースでビンゴゲームの景品管理をしたり、クリーニング業界の展示会でひたすらワイシャツを洗濯したり、丸ビルのクリスマスツリー点灯イベントで某飲料会社の商品管理をしたり。

その時、イベントの先輩に言われたのが「井上君は手に職がある」ということでした。1日仕事して1万円は稼ぎたいよね…という会話をする中で、自分がそれまでSEの仕事をしていたという話になったときに言われたのです。そうか、SEの仕事は手に職があるというのか…。そんなことに、初めて気づいたのがこの時でした。

イベントのバイトだけではなかなか生活は難しいなと思って、再びショットワークスを眺めてみると、時給2,500円という仕事を見つけます。なんだ、これは??と詳しく見てみると、その仕事はプログラマでした。

さすがに時給2,500円とはいかなかったのですが、生活するには十分なお金を得ました。というか、最初の会社の収入より良かった。さすがに、正社員と派遣社員の違いというか。最初の頃は、週に3回給料日があるという不思議な雇用形態で無事、家賃を払うこともでき、わずか半年ほどでシステム開発の世界に戻ってくることになりました。

その3につづく。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。