問題に遭遇することが組織で働くことの効用

組織にいることが自分を成長させる礎になるのではないかと思う。
組織にいることの効用、反効用は色々あるだろうけれども、効用の一つとして、常に解決しなければならないことと隣り合わせになるということがある。

ある会社が駄目だなぁと思っていても、駄目だからこそ解決するべき問題が目の前にあるということであり、それが自分を成長させる種になるということに気づくべきだ。

自分一人でいたって、解決するべき問題はある。
しかし、自分一人の問題というのは、案外に精神論で片づくところが多い。自分自身に、それが問題であるという認識があって、自分が思えば、あとはそれを実行に移す精神論の問題に移行する。

組織にいて遭遇する問題は、そうはいかない。周囲の人々は大抵自分の思うようには動かない。それは、相手にも相手なりの考え方があるのだから当然のことである。
だから、どうやって自分の考えを伝えようかとか、相手が自分の考えに共鳴しないのは、自分の考え自体にも何か問題があるのではないかと再考したりとか、相手の考えを取り入れたりとか、そういう活動が迫られる。だが、それこそが創造なのであり、自分を磨く材料になるのだ。

それが、私が派遣という働き方に見切りをつけよう、と考えている理由の一つだ。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。