Aptiva D1J大購入!

「大購入!」とかスタパさん風である。(このエントリーは、1998年11月頃に書いた文章を、2016年7月に復刻したものです。)
「大購入!」とかスタパさん風である。(このエントリーは、1998年11月頃に書いた文章を、2016年7月に復刻したものです。)

11月23日18時56分、アプライド黒崎店である。閉店4分前に階段を1段飛ばしで登ってきた男は、颯爽と新品パソコンのある一角に進み、目を皿のようにして目指すマシンを探し、そのわずか1分後に「Aptiva D1J 146,777円」の箱の前に立ち止まった。次の瞬間、店員に「ちょっとすいません、これなんですけどね」と話しかける。さらに2分後、商談が成立。Aptiva D1Jの2つの箱とともに店を出たのは、19時5分。閉店時間を5分も過ぎているじゃないか…。

Aptiva D1J
Aptiva D1J

そんなこんなでAptiva D1Jを買いました。アプライドも閉店4分前に訪れた客が、あっという間に15万円近い買い物をするのだから、早仕舞いするもんじゃないですね。
このAptiva D1Jは、IBMがこの11月に出したばかりの最新モデル。米IBMの最新超低価格マシンD1Nの日本版であり、Aptiva E Seriesのエントリーモデルとされている。オープンプライスだが、標準価格の目安となるIBM Directでの価格が149,000円だから、その辺の低価格モデルを飛び越して、超のつく低価格モデルだ。
CPUはIBM300という、Cyrix M-II 300MHzをベースにIBMが自社製造したもの(そもそもCyrixの製造ラインはIBMが持っているので、M-IIそのままという話もある)。メモリは64MBのSDRAMで、3.2GBのハードディスク、32倍速のCD-ROMと、決して安かろう悪かろうのマシンではない。15万円を切る価格設定は、自社CPUの採用もあるが、余計なものをごちゃごちゃ付けないという潔さにあるような気がする。とにかくマシン構成はシンプルだ。添付ソフトウェアもWord98、Excel97、Outlook98のMicrosoft Officeファミリー以外は、YAMAHAのソフトウェア音源くらいしかない。とにかく基本性能が第一であって、それ以外は思い切って削るという方針が見て取れる。
とはいっても、必要なものは揃っているので、そうそう困らないし、余計(ある意味では邪魔)なものが無いというのは好感が持てたりするのだ。

家に帰って、早速、設置作業をはじめる。まず驚くのは本体のスマートさだ。最近では液晶ディスプレイモデルなんかに本体が小さいものがあるが、D1JのようにCRTを上に載せると、その小ささが際立つ。そのCRTは、15インチで今となっては少し小さめな気もするが、実用には問題ない。表示面もフラットで映り込みもない。ただ、回転台を取り付けるときに「カチッ」とかそういう取り付いた感を出す音がないので、本当に取り付けられたかが少し不安。あと、キーボードもさっぱり。特にキーボードの左上にある切れこみは、D1Jのスマートさを醸し出しているじゃないか。
そうこうして、ものの20分程度で設置完了。パラレルポートにはZipドライブと、プリンタも接続されたし、内蔵モデムには電話線もつながった。いよいよ電源オン。起動だ!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。