話題のGTDツールNozbeで、フランクリンプランナー風の目標管理をする方法

フランクリンプランナー、使ってますか?

NozbeといえばGTDツール。それをこれから紹介するような使い方をするとは権威筋からとやかく言われそうです。私もGTDツールとして使っていたのですが、どうも途中で止めちゃって、また思い出して使い始めたら、こんな邪道な使い方を思いついてしまったのです。

nozbe

フランクリンプランナーはとても深い思想を持った手帳なので、目標管理のためにnozbeを使い始める前にいろいろと準備が必要です。

  1. 価値観を明確にする
  2. ミッションステートメントを書く
  3. 役割を明確にする
  4. 価値観、ミッションステートメント、役割に基づいた目標を立てる
  5. 目標に期限をつける
  6. 目標を達成するためのステップを明確にして、期限をつける

Nozbeが登場するのは目標を立てた後からです。
価値観などはすっ飛ばして、いきなり目標を立てるところから始めたいかもしれません。しかし、それはNGです。

価値観などの検討をせずに立てた目標は実に不安定なもので、しばらくしてから考え直したら、実は別にやりたくないことだったとなりがちです。もしかしたら、思い通りに事が進まないので、あ、やりたくなかったんだ。というだけかもしれませんが。
価値観の元に立てた目標なら、気が変わるということはなくなりますし、うまくいかなくても、どうせ考え直しても同じ目標にたどり着くのだろうという、ある意味での諦めもつくのです。

価値観の明確化から目標を立てるところまでは、フランクリンプランナーの真骨頂なので、そちらに当たって欲しいと思います。7つの習慣を読むとか、フランクリンプランナーのスターターキットを買って実際に使い始めるとか、この部分のための演習フォームが抜き出されたスターターパックを買うとかしてください。

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価値観に基づいた目標は出来ましたか?さて、ここからがnozbeの出番です。

目標はプロジェクトにする

立案した目標の1つ1つを、Nozbeのプロジェクトとして登録します。ダイエットのように中間ステップがあるような目標なら、きりの良いところで別々のプロジェクトにしても良いでしょう。あまり大きな目標過ぎると、具体的なタスクに落としづらいからです。
私は、大きな目標はそれとしてプロジェクトに登録しつつ、その大きな目標に到達するためのサブ目標もプロジェクトにしています。

目標の期限はプロジェクトのタイトルに入れる

登録したプロジェクトのタイトルには期限も入れておきます。Nozbeのプロジェクトは期限設定が出来ないので、タイトルに入れるしかありません。タイトルに入れておけば、常に表示されるので意識されやすいというメリットもあります。

プロジェクトは期限順に並べる

サブ目標もプロジェクトにし、かつプロジェクトのタイトルにも目標の期限を入れてあるので、それを見ながら、プロジェクトを期限順に並べていきます。期限が近い方が上、遠い方が下です。そうすると、上から順番に目標を達成していけば、最終的には下の方にある大きな目標も達成できるのだなというふうに、イメージがクリアになります。

価値観をラベルにする

フランクリンプランナーでのやり方なら、目標は何かの価値観に根ざしたものになっているはずです。その価値観をプロジェクトのラベルにしましょう。そうすると、価値観を常に意識することが出来るし、ある価値観を満たすために何をやれば良いかも分かります。

プロジェクトの説明を書く

Nozbeのプロジェクトには説明を書く欄があります。これを有効活用しましょう。プロジェクト(目標)と価値観の関係を詳細に書いたり、その目標を達成したときの姿を細かく書いていって、目標達成への自己暗示に使うことも出来ます。

目標を達成するためのステップは、プロジェクトのタスクにする

目標を達成するために何を、どのような順序ですればよいか、ブレインストーミングをして、タスクを挙げていきます。

タスクにコンテキストを付ける

ダイエットのように目標が70kg、65kgとステップがある場合、プロジェクトを分けるということを書きました。そうするとダイエットのためのタスクが複数のプロジェクトで散逸することになります。これをまとめてみるために、「ダイエット」というコンテキストを作り、タスクをそれにまとめます。

タスクに期限を付ける

ブレインストーミングで挙がったタスクについて、どのような順序でいつまでにやるかを検討し、期限を付けて並べ替えます。

次の行動(NextAction)はプロジェクトで1つだけ

これは異論もあると思うのですが、次の行動(NextAction)としてNozbeで星を付けるのは、プロジェクトごとに1つだけにしています。週次レビューや、あるタスクが終わったときに、次にやることはこれだ!と決意するためには、多くのタスクに星を付けない方が良いようです。

フランクリンプランナーに転記する

フランクリンプランナーでスケジュール管理をしているなら、それにタスクを転記します。ここで説明したNozbeの使い方は、フランクリンプランナーの目標ワークシートとほぼ同じなので、そのまま転記できます。それでは二重管理になってしまう!という場合は、タスクに期限を付けた時点か、次の行動として星を付けた時点で転記するのが良いでしょう。
二重管理ではあっても転記することは意味があります。転記するという行動をとることで、自分自身への意識付けになるからです。但し、その場合はどちらが正なのか、意識しておく必要があります。ぐちゃぐちゃ検討するときは変更しやすいNozbe、決まった後は日々の行動管理に適したフランクリンプランナーといった風に分けるのも良いでしょう。一定のタイミングで結果をNozbeに反映させれば、それがレビューにもなります。

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(この本では、この記事で紹介したような使い方は載っていません!)

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。