3D機能以外は質実剛健、SH-03Cレビュー

Xperiaを使い続けようかなと思っていたのですが、LYNX 3Dが思いのほか安かったのと、Xperiaが思いの外高く売れることが分かったので、乗り換えました。REGZA Phoneも気になっていたのですが、モックを触ってみると大きいなという印象だったのでやめました。

さて、LYNX 3D使い始めて、特にXperiaと比較して思ったことをいくつか書いてみようと思います。
操作感

XperiaもAndroid2.1で運用していたので、LYNX 3Dに代えても目新しさのようなものはありません。動作の軽さも似たようなものです。CPUが同じだから、当然と言えば当然でしょう。何度かのバージョンアップでこなれてきたXperiaと同様の速度を発売当初から出せるLYNX 3Dを褒めるべきか、発売が8ヶ月も早いのに最新作と同様の速度を出すXperiaを褒めるべきか。
ホーム画面については、Xperiaではデフォルトのままにしていましたが、LYNX 3Dではシャープの独自の味付けが微妙だったので、ADW.Launcherに入れ替えて使っています。

バッテリー

スマートフォンを買うといつも気にするのがバッテリーの持ちです。このブログでも何度か書いたようにXperiaでは苦労のし通しでした。LYNX 3Dのバッテリーの持ちは良いと断言できます。そもそもバッテリー容量の大きなものを積んでいますし、電力管理も比較的優秀なのではないでしょうか。カタログスペックだが、待受時間410時間は伊達ではありません。

一方、同じシャープが出したある意味兄弟機であるauのIS03はカタログスペックで待受時間が200時間。実際にIS03を使っている訳ではないので、どうこう言うつもりはありませんが、正直厳しいと思います。ネットでの評判を見る限りは、やはりそのようです。

どんなに良い機種でもバッテリーの持ちが悪ければ魅力は半減します。LYNX 3Dが4機種目のAndroidスマートフォンとなる私ですが、それだけは間違いありません。LYNX 3Dではそうした不安はとりあえず無用ではないでしょうか。

その割に、LYNX 3Dを購入したテレマックスが、補助バッテリーをおまけに付けてくれました。是非有効活用したいと思うが、その必要性はそれほど高くなさそうです。

3Dディスプレイ

その商品名からしてもLYNX 3Dの売りは3Dディスプレイです。購入前にドコモショップのお姉さんがホットモックを持ってきて内蔵のアイドリング!!!の3D動画を見せてくれたのですが、予想以上に3Dに見えました。購入してからも何度か見てみたが、まぁ面白いとは思います。シャープの公式サイトでも、今のところ3D動画の最新作がアップされています。

ただ、これはLYNX 3Dに限ったことではなく、3Dテレビにも言えることですが、これと言って実用性を感じないのです。まぁ、あって困るわけではないけど、なくても不便なことは何もない。ま、飲み会用のネタかなと。

あと、少し気になるのは全体的にディスプレイ表示が眠たい感じになっていることです。シャープなのに。これは解像度がそれほど高くないからかもしれません。

おサイフケータイ

私がXperiaからLYNX 3Dに替えた最大の理由が、おサイフケータイです。ただ、現時点ではサービスが出そろっていません。iDとモバイルSuica、あとはEdyを待っているのですが、来年の対応になっています。まぁ、新しいものを買ったウキウキ感がなくなった頃に、新たなサービスが出てくると言うことですから、前向きに受け止めようと思っています。ちょうど、その頃にはOSのバージョンアップもあることだし。

シャープ提供のガラケーアプリ

電卓、メモ帳、辞書といったガラケーアプリが搭載されています。電卓なんかはAndroid標準でも準備されているのですが、操作感がいわゆる電卓とは違うのが難点でした。これはXperiaも同じだったのですが、LYNX 3Dに搭載されている電卓は、いわゆる電卓。これは嬉しい。
辞書(英和・和英・国語)もオンラインで見れば良いという話ですが、オフラインでも見れれば意外と便利なものです。

ワンセグ

これもガラケー的機能の一つとしてLYNX 3Dの売りですが、私の自宅では電波の状況が悪くてテレ玉しか映りません。だから、私にとってはわりとどうでもいい機能になってしまっています。

質感

はっきり言って所有欲を満たしてくれるような質感ではありません。プラスチック感全開。何というかカバーを付けて使おうという気になりません。というか、手のひらで触った感じがまったくプラスチックのそれだから、もうプラスチック製のカバーを付けているのではないかという印象ですらあるという次第。そのままでも良いかなんて思っています。どうせ、自分が付けようと思っていたカバーは背面を保護するものです。LYNX 3Dは背面の全体が電池カバーだから、もし傷ついたら電池カバーだけ取り寄せて交換すれば良いのではないでしょうか。

まとめ

全体的にバランスのとれた実用機だと感じます。3D機能が目立つが、それ以外は地味ながらも質実剛健といった感じ。Android2.2へのバージョンアップが予告されているし、バッテリーの持ちも秀逸。長くつきあってくれる相棒になりそうな気がします。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。