要件定義+PaaSで内製化を支援していくという話

ござ先輩(gothedistance)が、ブログにこんなことを書いています。

始めの3ヶ月〜半年は要件定義が出来るプロをちゃんと雇って、教育を含めてシステムをPaaSで作っていく。作って運用フェーズに入ったら、要件定義が出来る人は非常勤となってAWSの外部APIとかでモニタリングをメインにしながら、月1定例会等の参加等でゆるやかな付き合いをしていく。顧問だよね、要は。

まさに我が意を得たりというか、これだよねこれ!と、熱いものを感じました。

最近、ちょこちょこと小さな(IT系じゃない)会社の人の話を聞くこともあるのですが、今求められているのは、出来合いのシステムとか、請負で作り切っちゃうようなシステムではないと思うのです。それよりは、一緒に業務を作りながら、改善しながら、伴走してくれるようなシステム、というかエンジニアの存在ではないかと。

でも、新たにエンジニアを雇って、常時給料を払い続けるほどのお金もない。そもそも、そんな都合の良いエンジニアもいない。だって、そこでいうエンジニアはプログラムが書けるだけではダメで、ビジネスの話を一緒に出来て、かつ使えるシステムを作ってくれないといけない。しかも1人で。そういうエンジニアはいても高くて、とても雇えないわけです。

ではどうするかというと、今までのシステムを不満を抱えながらも使い続けたり、Excelでどうにかする程度になってしまう。それでは、会社の生産性は上がらないし、使いづらいITが足かせのようになってしまっている。

PaaSがあるじゃないか

でも、今の時代にはPaaSってものがある。例えばKintoneとか。冒頭に挙げたブログでは、Wagbyというシステム自動生成ツールを取り上げています(というかWagbyを作っている会社のブログ記事を取り上げている)。

Wagbyは使ったことはないのですが、Kintoneならこのブログでも何度か紹介して、ビジネス化の妄想を膨らませているところです。

私も、この間、こんなことを書きました。

最近の企業でのシステム開発は内製化が出来るのであればその方が良いという流れになっています。多くを望まないのであれば、Kintoneのように簡単にできるような開発技術も出てきています。だとすれば、内製化できるように、そうした開発技術の使い方はもちろん、その大前提である業務プロセスの整理・改善と、ITへの落とし込み方をレクチャーし、手取り足取り教える。それでユーザ企業の社員の方で対応できるようになったら、自分は顧問的な形で必要に応じた支援をする程度になる。もちろん、Kintoneのようなものでは片付かない要件も出てくるでしょうが、その時はまた必要な支援を行う。

内製化を支援する

内製化の支援というと、エンジニアを育てるとか、エンジニアじゃない人にプログラムを教えるとかを考えがちです。たしかに、それも必要なことです。

ただ、それ以上に必要なことは、業務そのものの改善と、業務の中でいかにITを使うか、ITシステムに落とし込むかという「考え方」だと思います。

そこが整理されていないのに、さぁプログラミングの勉強だ!と言っても仕方がない。PaaSを使うなら、そのPaaSで作りやすいような設計にするといった知恵もあるのですが、それはずっと後のことです。

ということで

勢いでばばっと書いてしまいましたが(しかも本当に言いたいことは他の記事でだいたい書いちゃってるのに)、当社としてももうちょっと具体的な行動に移していかねばならないと思うところであります。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。